私が「お母さん」を脱ぎ捨てるとき。既婚女性が外の恋でしか埋められない心の空洞
朝起きてから夜眠りにつくまで、家族のために食事を作り、洗濯物を畳み、仕事と家事を両立させる日々。ふと鏡を見たとき、そこに映っているのは「一人の女性」ではなく、家族の歯車として生きる「お母さん」の姿でした。 どれほど家族を愛していても、誰にも見せない心の奥底に、ポッカリと空いた穴。それは、夫からの無関心や、変わり映えのしない日常の中で少しずつ広がっていったものです。その空洞を埋めるために、禁断と知りながらも外の世界に手を伸ばしてしまう——。 今回は、既婚女性がなぜ「人妻」という殻を脱ぎ捨て、恋に落ちてしまうのか。その心理的背景と、自分を見失わずに心の平穏を保つための向き合い方を深く掘り下げていきます。 1. 家族への愛情と「個」としての飢えは両立する 「不倫をするのは、家庭が崩壊しているからだ」というのは、多くの場合、周囲の偏見に過ぎません。実際には、家庭は円満で、子供も愛おしいけれど、それでも「女としての自分」が枯れていく恐怖に耐えられない女性が数多く存在します。 「役割」という名の重圧 妻、母親、娘、あるいは会社員。多くの役割を完璧にこなそうとすればするほど、本来の自分(個としての欲求)は後回しにされます。 名前で呼ばれない寂しさ : 夫からも「ママ」と呼ばれ、社会的な属性だけで評価される日々。 無条件の肯定への渇望 : 何かをしたから褒められるのではなく、存在そのものを「綺麗だ」「愛おしい」と肯定されたいという願い。 この「飢え」は、家族への愛とは別次元の場所にあるため、家庭が平和であればあるほど、そのギャップに苦しむことになるのです。 2. 婚外恋愛がもたらす「かりそめの自己肯定感」 外の世界で誰かと視線を交わし、指先が触れ合う瞬間。そのときだけは、「お母さん」という重いコートを脱ぎ捨て、自由な一人の女性に戻ることができます。 心の空洞が埋まるプロセス 承認の再発見 : 相手の男性が、自分の髪型の変化や新しい靴に気づいてくれることで、自分が「見られている」という感覚を取り戻します。 非日常の刺激 : 秘め事特有の緊張感は、鈍麻していた五感を研ぎ澄ませ、生活にハリを与えます。 情緒的な避難所 : 家庭で嫌なことがあっても、「私には別の居場所がある」という心の余裕が、皮肉にも家庭内での寛容さに繋がることがあります。 しかし、この自己肯定感はあくまで「他者からの供給...